マーケティング公開 2026-08-26

マーケティングとは?簡単に解説|設計・リサーチ・想像力で決まる、暗記では身につかない領域

マーケティングとは?簡単に解説|設計・リサーチ・想像力で決まる、暗記では身につかない領域

マーケティングとは、簡単に言えば、顧客にとっての価値を理解し、選ばれる形に設計することです。単に売ることでも、広告やSNSを運用することでもありません。

根本には、シンプルな前提があります。

人は、自分にとって価値があると認識したものを選ぶ。

事業者側が「良い商品」「高い専門性」と考えていても、顧客がそこに価値を感じなければ選ばれません。

そして、この設計は、やり方を覚えれば作れるものではありません。

この記事では、マーケティングとは何かを、なぜ設計が必要なのか、なぜマーケティングリサーチが要るのか、なぜ暗記学習では身につかないのか、という順で簡単に整理します。

マーケティングはビジネスモデルによって変わる~店舗マーケティングと商品販売は別物

マーケティングは、ビジネスモデルによって、考えることも、作る設計も変わります。

例えば。

・店舗集客なのか

・商品販売なのか

・無形商材の販売なのか

・個人向けなのか

・法人向けなのか

・地域商圏型なのか、全国型なのか

・価値が普遍的なものなのか、流行や時代変化の影響を受けるものなのか

・高単価なのか、低単価なのか

・一回購入なのか、継続利用なのか

まだまだ分類はありますが、ざっと思いつくだけでも、これだけの変数があります。

変数の掛け合わせで、設計のフレームが決まる

重要なのは、一つの条件ではなく、変数と変数の掛け合わせで、その事業に必要な設計が決まるということです。

「店舗集客 × 個人向け × 地域商圏 × 継続利用」と「無形商材 × 法人向け × 全国型 × 一回購入」では、考えることがまったく違います。使う手法も、見るべき数字も、かける時間も違います。店舗マーケティングとECのマーケティングが別物なのは、この変数の組み合わせが違うからです。

どこかで見た成功パターンをそのまま持ってきても効かないのは、変数の組み合わせが違うからです。

マーケティングを建築や料理で例えると

建築で例えるなら。

店舗を設計するのか。戸建住宅なのか。病院なのか。工場なのか。

同じ「建築」でも、設計条件はそれくらい違います。

料理で例えるなら。

主食なのか。前菜なのか。デザートなのか。

同じ食材、同じ調理技術を使っていても、目的も組み合わせもそれくらい違います。

戸建住宅の図面で店舗は建ちません。デザートのレシピで主食は作れません。

知識や道具が共通でも、何を設計するかによって、使い方は変わります。マーケティングも同じです。

マーケティングリサーチ~設計の前提条件を知る

設計は、前提条件が分からなければできません。だから、設計の前にマーケティングリサーチが必要になります。

見る対象は、顧客、市場、競合、代替、地域、価格、購買行動、生活環境、社会や技術の変化、情報接点、選択基準など。

ここで大事なのは、リサーチは情報を集めること自体が目的ではない、ということです。設計に必要な前提条件を知るために行います。

そしてもう一つ。「誰に何を売るか」を先に決めて、その答えを補強するために調べるのではありません。

調べた結果、

・想定していた顧客が違う

・想定していた需要が弱い

・価格帯が合っていない

・競争相手が違う

・価値だと思っていたものが、価値になっていない

と分かれば、設計そのものを変えます。

変数が分からないまま設計を始めるのは、敷地を見ずに図面を引くのと同じです。

マーケティングは想像力と創造力

リサーチだけでは、設計は完成しません。

集めた情報を見て、考える必要があります。

・この顧客は、なぜこう行動するのか

・この価格なら、何と比較されるのか

・この商品を買わない場合、何を選ぶのか

・この価値は、誰に最も強く響くのか

・この施策を実行すると、次に何が起きるのか

ここで必要なのが想像力です。

ただし、ここで言う想像力は、思いつきのことではありません。事実やデータを材料に、まだ直接見えていない因果・行動・可能性を考える力です。

そして、マーケティングは分析して終わる仕事でもありません。

分かったことをもとに、商品を変える。ターゲットを変える。価格を変える。提供方法を変える。価値の見せ方を作る。競合とは違う選択肢を作る。

ここで必要なのが創造力です。

想像力で可能性を考え、創造力で新しい設計を作る。この両方が要ります。

教材で得られるのは、マーケティング戦略ではなくプロモーション手法

マーケティングの知識を学ぶこと自体には、意味があります。

教材やスクールから、フレームワーク、成功事例、広告運用、SEO、SNS運用、LP制作、セールス手法。こういったものを学ぶことはできます。

ただし、それらを覚えることと、マーケティングを設計できることは別です。

多くの教材や事例で学べるのは、特定の条件下で機能した、特定の方法です。その方法が、別の事業、別の顧客、別の地域、別の価格帯、別の時代でも、そのまま機能するとは限りません。

広告、SEO、SNSといった技術は重要です。ただしそれらの多くは、マーケティング全体ではなく、設計の結果として選択される実行手段。マーケティング戦略ではなく、プロモーション手法と言うほうが近いものです。

フレームワークも同じです。フレームワークはマーケティングそのものではなく、情報を整理し、見落としを防ぐための道具です。覚えていることより、目の前の事業条件に対してどう使うかを判断できることのほうが重要です。

手法もフレームワークも、設計があってはじめて活きます。自分の変数を知り、設計を作り、そのうえで必要な手法を選ぶ。

この順番を飛ばして手法から入ると、「何かをやっている」のに「何も設計していない」状態になります。

マーケティングは、記憶や暗記だけで習得するものではなく、状況を理解し、考え、組み替える力が必要な領域です。

Author

Re:Sol代表 中村憲幸

中村 憲幸

Re:Sol代表。マーケティングと経営20年。ジムを立ち上げから6年間直営し、現在は店舗・事業のマーケティングとAI活用を設計から実行まで支援。

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